最大の臓器
2006年03月22日 AQ
『 最大の臓器 』 ・・・ 何の事かわかりますか 皮膚は動物にとって様々な役割を担っています。今回は、その皮膚の中でも " 表皮 " と " 角層 " についてお話しましょう。
※ 図はクリックすると大きくなります。
皮膚は主に 3つ の層からなっています。( 上の図をクリック ) 3つ の層とは、外界に近い方から順に 『 表皮 』・『 真皮 』・『 皮下組織 』 で、一般的に表皮と真皮をあわせて 『 皮膚 』、皮下脂肪や筋肉を 『 皮下組織 』 と呼ぶことが多いようです。
皮膚には被毛を生み出す毛包 ( 毛嚢:皮脂腺を含む ) や汗を排出する汗腺などの附属機関が存在しています。( 人間の場合 ) また、真皮には毛細血管網が入り込んでいます。
■ 表皮の構造
表皮は皮膚の最外部に位置する薄い部分ですが、体の内部を外界の刺激から守る重要な役割を担っています。外界に近い側から角層 ( 角質層 )、顆粒層、有棘層、基底層というように分類されます。
真皮との境界部分に存在する基底層には、表皮角化細胞と呼ばれる細胞が存在しており、盛んに分裂して新しい細胞を生み出します。この新しく生まれた細胞は、すぐ上にある 『 少し前に生まれた細胞 』 を外側に向かって押し上げます。
このようにして新しい細胞が生まれるたびに押し上げられた細胞は、初めは丸い形をしていますが、有棘層に達すると横に長くなり、顆粒層ではさらに偏平になります。最終的に角層にまで到達した細胞は、生きている細胞の特徴である核をなくし、さらに偏平になって積み重なります。細胞は大変固くなり、細胞同士は強固に接着されて体内を守る鎧が形成されるのです。
■ 角層 ( 角質層 )
角層 ( 角質層 ) は薄い表皮の最外層を占めるさらに薄い部分ですが、外界からの物質侵入を妨げ、生体を維持するために不可欠な水分が大量に失われるのを防いでいます。
角層の層数 ( 重なり層数 ) は、人間の場合、特殊な部分を除いて平均 13層 程度 ( 下まぶた 8層 程度、手掌 ・ 足踵 40層 程度 ※ 部位によっては加齢によって層数が少しずつ増すとの報告もあります。
■ ターンオーバー
ターンオーバーとは新陳代謝の事で、新たに生まれた細胞が数々の変化を経て、その使命を終え、新しい細胞と完全に置き換わる ( 交代する ) ことを言います。
『 表皮 』 のターンオーバーとは基底層で新たに生まれた細胞が、一定期間を経過して皮膚表面 ( 角質最外層 ) から剥がれ落ちることを指し、『 角層 』 のターンオーバーとは角層の最下層に到達した細胞が同じく皮膚表面 ( 角質最外層 ) から剥がれ落ちることを言います。
人間の場合、表皮のターンオーバー時間は 28日 程度 ( 40日 程度とする説もあります ) で、角層のターンオーバー時間 ( 交代時間 ) は通常 14日 程度とされていますが、部位によって、また加齢によって所要日数が変化するとの報告もあります。
一方、犬や猫では表皮のターンオーバーが 22日 程度という記述がありますが ( モルモットは 11日 というデータがあります。)、当然動物種によって差があり、同じ分類の動物でも大きさや種類、年齢によって差があるものと考えられます。
このターンオーバー時間は、皮膚に傷 ( 怪我 )、病気、炎症などがある場合には、身体がこれらの部分の皮膚 ( 特に角層 ) を早く修復しようとするために短くなります。しかし、このようにして短時間で形成された皮膚 ( 角層 ) はやはり不完全で、本来の何割かしか機能することができません。
また、長期間に渡って皮膚に異常な状態が続くと、このような不完全な表皮形成の繰り返しによって角層、あるいは表皮全体が厚くなってしまったりもします。最も大切なことは皮膚を正常に保つことで、例え引っ掻き傷でも異常を放置しておくと、大変なことになる可能性があるのです。
■ フケの発生
既にお話したように、新しい細胞の誕生に伴って、皮膚 ( 角層 ) の表面からは古い細胞 ( 角層 ) が剥がれ落ちていきます。これがアカですが、毛 ( 被毛 ) のある部分ではフケと呼ばれたりもします。
このアカやフケは通常の状態では微細なため目立ちませんが、連日のように入浴する人間とは異なり、犬や猫の場合は皮膚表面に蓄積しやすく、皮脂や埃と混じり合って目立ってくることがあります。
また、このようにして皮膚表面に蓄積したフケ ( アカ ) は酸化などによって刺激物質となり、炎症の原因になったりもするため、定期的にブラッシングやグルーミングをして取り除く必要があります。
■ 異常なフケ
前述のように様々な原因によってターンオーバーが早くなり、その結果生み出されたフケ ( アカ ) は、大きくなり目立ちます。特に皮膚に炎症のある場合には目立ちやすくなる場合が多いので、大きなフケを見つけたら注意が必要です。
いずれにしても、定期的なブラッシングやグルーミングによって皮膚を清潔に保つこと、異常があるときは放置せずに早めに獣医師のもとで診察を受けることが重要です。
■参考資料 : ZOIC 研究レポート


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